2つの軸

私のレッスンが効果を上げる理由をお話ししたいと思います。
その理由はレッスンを支える”2つの軸”の存在です。
その軸とは、1つは「アレクサンダー・テクニーク」で、もう1つは「演技術」です。

アレクサンダー・テクニーク

アレクサンダー・テクニークとは、簡単に言うと身体のバランスを改善するメソッドです。身体のバランスが改善されると様々な良いことが起こります。姿勢が良くなって痛みから解放されたり、動作がラクに行えるようになったり、声が出しやすくなったり、コミュニケーション力が上がったり、不安が軽くなるなど精神的な安定がもたらされたりなど、その恩恵は枚挙にいとまがありません。このような数多くの効果がもたらされる理由は、身体がすべての活動の根幹だからです。

レッスンではこのアレクサンダー・テクニークを活用してしっかりと身体の改善を目指していきます。身体が良くなるから効果がある、これがレッスンを支える1つ目の軸です。

演技術

もう1つの軸は、俳優として実践を続けてきた演技術です。
私は「リアリズム」の文脈で演技を学んできました。リアリズムとは”まるで現実であるかのように演じる”という俳優の演技法のことです。今のドラマや映画は大半がこれですので、演技と聞いて一般的に想像されるものがこのリアリズム演技のことです。(「ミュージカルは突然歌い出すから不自然だ」という人がいますが、これはリアリズムが基準にあるからこそ生まれる感想ですよね。)

私のレッスンでは、この俳優の経験で学んだ技術を活かしています。
と言ってもレッスン中に私が演技をしはじめたり、生徒に演技をさせたりするわけではありません。レッスンに取り入れているのはあくまでも演技術のエッセンスです。

リアリズムでは観客がお芝居にのめり込めるように、俳優は本当に感情をもち、登場人物として”行動”をしてます。行動と言うのは、例えば「好きな異性に気持ちを伝えるために手紙を書く」とか「窮地に陥った親友を救い出すために走る」といった、目的意識を伴った動作のことです。

余談ですが、俳優は心にもないセリフを真実らしく喋るので、ウソをつくのがうまい人だと勘違いされることがありますが、これは正しくありません。実際は想像上の設定を信じて本当に反応する素直さが求められます。(逆に、騙されやすい人という可能性はあるかもしれません・・)

この”行動”が俳優の身体を活性化させて存在感を高め、演技に真実味をもたらしていますが、これは何もお芝居の中だけに限ったことではありません。私たちは知らず識らずのうちに日常生活の中でこの力を使っています。

「火事場のバカ力」という言葉がありますが、土壇場で人が普段以上の力を発揮する様を見たことはないでしょうか。子を思う親の心からの言葉など、人の美しい瞬間に触れたことはないでしょうか。普通の人の日常生活にもまるで映画のワンシーンのように輝く瞬間があり、その瞬間には俳優と同じように真実の感情や行動が起こっています。

裏を返せば、俳優の演技術をうまく取り入れることによって、心からの気持ちを誰かに伝えたり、普段以上のパワーを発揮したり、実人生に実際に役立てることが可能です。自分が主役として、自分の人生を生ききるために、演技術は力強い武器になります。これが2つ目の軸です。

まとめ

2つの軸とは「アレクサンダー・テクニーク」と「演技術」であると言いましたが、1つ目の軸は「からだの軸」で、2つ目の軸は「行動の軸」とも言い換えることができます。

完全な身体があっても、行動がなければ何も達成できません。逆に、行動があっても身体が伴っていないと、期待した成果が上がらなかったり、苦しみや将来の故障リスクを抱え続けることになってしまいます。

この2つの軸を確かにして、人生の目的に向かって実力を発揮できる自分を獲得していくこと。それがレッスンの最終目標であり、そしてこの2つの軸に適切にアプローチしていることが、レッスンで成果が出る理由だと自負しております。

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